ラッキーゲストハウスのカメラ講義
午前中は映画ストリートファイターを見に行き、午後ゲストハウスに戻り、カメラマンと話す。話を聞いていたらカメラが欲しくなってきた。 旅で見たものや出会った人を、コンパクトカメラではなくちゃんとしたカメラで撮影しくなってきた。
旅の費用

備忘記録 当時カメラマンから聞いたお勧めカメラとレンズ(飛ばして下さい)
カメラ
- Nikon
- F4E、F4S(プロ仕様、ただしF4Eはバッテリー重い)
- 昔のレンズが使える。マスコミ向け。(キャノンは昔のレンズが使えない。趣味人向け。)
- Rollei 35
- 小型ながら高性能レンズ。可愛らしいデザイン。
- LEICA
- M型=堅牢。「弾丸が当たっても助かる」らしい。
- R型は弱いので注意。
- CONTAX
- G1(15万円)。
- Konica
- HEXAR 35mm(約4万円)。
レンズ
- 標準:50mm f1.4、35mm f2
- 広角:28mm f2.8(一般)、16〜17mm(超広角)、8mm(魚眼)
- 中望遠:85mm f1.4 / f2
- 望遠:135〜300mm f2.8、さらに400mm・500mmも
- マクロ:50mm f2.8推奨、90mm、200mm(絞り必須)
- 特殊:タムロン90mm f2.8(花)、300mm f2.8(グラビア撮影向き)
フィルム
- EKTAR ISO100
- EKTAR ISO25(超精密)
回想 熊とボーン(骨)
ラッキーゲストハウスに泊まっていたとき、ひとりのカメラマンに出会った。彼は、東南アジアを巡りながら年の半分を撮影に費やす“放浪カメラマン”。無精ひげを蓄え、ずんぐりした体格で、「熊さん」と呼ばれていた。そんな熊さんが僕にカメラの事を教えてくれた。中国の田舎を旅していたとき、彼は、バスの棚に置いたカメラバッグを丸ごと盗まれてしまった。
中国のド田舎では身動き取れないので、香港まで来て、保険会社に電話交渉していた。
なかなか保険金は下りず、電話口で「滞在費は出ますか?」などと保険会社に言っていた。
(因みに、2025年、熊さんのFacebookを覗いてみたら、シェラトンのラウンジでアフタヌーンティーを楽しみ、デイトレFXの解説をしていた。)
熊さんの話を夢中で聞いていたら、今度はゲストハウスの番頭さんも会話に入ってきた。番頭さんは、風に吹かれたら飛んでいきそうな痩せた姿から「ミスターボーン」と宿で呼ばれていた。ミスターボーンは、「ア!」、と思い出したように、自身のベッドの下から、Nikon Fとレンズ4本を取り出し、「僕に買わないか?」と持ちかけてきた。レンズは全て単焦点で、望遠もあったので、総重量は3キロ以上はあっただろう。いくらで買う?と僕は聞かれ、中古相場のわからない僕は、
「1万円でどうですか?」と言った。
……ミスターボーンは、無言で、パッと、カメラとレンズの入った箱を閉じ、白けた顔をした。
僕が、「スイマセン、相場知らないんで。値段どのくらいですか?」
と、僕が言うと、
ミスターボーンは、「こういうのは、相手のプライドを壊したらもう終わりなんだよね」と真顔で答え、交渉は完全に打ち切られた。


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