1995年5月3日ハノイ5日目

本とポストカードを売る少女 1995年回想旅行記
本とポストカードを売る少女。少女は英語を独学で勉強した。

広場の子供たち

散歩し、広場で休憩。子供たちがポストカードを買ってくれ、と寄ってくる。
値段を聞いたりするものの、言葉が通じないので、まともな会話は続かない。

子供の商売のやり方には、性格がよく反映されているようだった。
・ 言葉が伝わらなくても、熱意で、外国人の僕に買ってもらおうと挑む子。
・ 遠くから、様子を伺っている子。
・ ポストカードで僕の顔をひっぱたき、買え!と言ってきた失礼な子。
・ コミュニケーションを深めつつ、実はスリを本業としている悪い子。

最も印象的だったのはアイキャッチ画像の少女だ。

僕を囲んで、3人の子供がいた。前方1名、左に1名、右に1名。

3人はおどけてみたり、卑猥な合図をとって、僕を笑わせようとした。

距離が近く、僕の肩や腕を触ってきたりした。
チームプレーが旨い。
前方の子が話して着たり注意を引き付けている。
左右の子供たちが僕のフィッシングベストのポケットを少しずつ開ける。
一気には開けないようだ。
僕は気づかないフリをしていた。
半分くらい開けられたかな、と思って確認したら、完全にチャックは開かれていた。

こんなのやりながら、相手を油断させる。指の形は、どうやら卑猥な事を連想する合図のようだ。

ふと、僕が、顔を上げると、離れてこちらをジッと見ている少女がいた。
その少女の視線は、僕ではなく、スリの子供たちに向いていた。
その少女は、非常に不快な表情をしていることに、僕は気付いた。
その表情から読み取れたのは、
”観光客と仲良くなりたい雰囲気で近づき、油断させ、スリする行為に嫌気がさしている”、だった。

スリの子供から離れ、僕は、その少女から、ポストカードを買った。

驚いたのは、その少女は英語ができた。
僕と普通にコミュニケーションできた。
”他の子供は全く英語ができない。君は英語が喋れる。
なのに、何故、遠くから見るだけなの?
彼らがスリしているのは、気づいてたよね。だから、近くに来れなかったのかな?”

そんな話をした。
すると、少女は、何も言わず、申し訳なさそうにしていた。
少女からしたら、ストリートで稼ぐ他の子供たちが仲間なのだから、止める事なんてできないだろう。

どうやって英語を勉強したのか聞いたら、彼女は”独学”と答えた。
”君は学校に行き、勉強した方が良いよ”などと、僕は、馬鹿な事を言ってしまった。
彼女だって勿論そうしたいが、できない理由があるのだから。。

話をした後、本も沢山買おうとしたら、他の子供たちが一斉に集まってしまい、
”俺のも買ってくれ!”
状態になってしまった。

僕の顔をポストカードで引っぱたいた子供。ガキでも、やっぱり悪そうな顔してるなあ。

スリの子供に、カメラを渡して、一枚撮ってもらった。
”おい、カメラ持ってあんまり遠くに行くなよ”、と思って僕が手を伸ばした瞬間。
僕の顔をポストカードで引っぱたいた女の子の表情が、行動とマッチしておりベストショット!!
”この外人野郎、買わねえなあ!”と悪そうに言っているのがわかる。

今日の費用 5,110円

ベトナムドン
項目通貨ドルレートドル
両替手数料201.000020.00001002,000
ドンダ行61.00006.0000100600
T/C手数料21.00002.0000100200
洗濯50000.00010.500010050
シクロ 3回120000.00011.2000100120
葉書送付21.00002.0000100200
昼食120000.00011.2000100120
夕食120000.00011.2000100120
ジュース等200000.00012.0000100200
宿151.000015.00001001,500
合計5,110
T/C利用 5000円*3
T/C利用 100ドル*2
T/C利用 50ドル*1

回想 

スリを生業にしている子供にカメラを渡し、自分を撮影してもらうとか、随分と当時の僕は寛容だったな。

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